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【東方SS】『外の世界が滅んだら 3』

2013.06.25UP
『外の世界が滅んだら 3』

6月30日『七色魔女の人形舞踏会。』頒布予定!

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「ひどい目にあったわ」
 アリスが心底くたびれた表情で言うと、魔理沙は小さく笑った。ニトリの工場の小さなテーブルを挟んだ魔理沙の隣では、霊夢がつまらなそうに頬杖をついている。室内はニトリが制作に励んでいるらしく、けたたましい機械音が響いている。
 アリスが一瞬死を覚悟した銃声は霊夢のものだった。霊夢はあっけなくチルノを打ち倒し、二人と合流するとカフェ代わりのニトリの工場へとやってきていた。
「それにしてもあんな所で何してたんだ?」
「紫探しよ。イライラついでに妖精狩りをしていたら、危なっかしいのが見えたから」
 霊夢は窓の外を眺めたままそう言った。結局魔理沙とアリスが到着するよりも前に霊夢がただならぬ妖精に気がついてほぼ殲滅していたということらしい。
「また、紫を探していたのか」
「そう。結局収穫なしよ」
 そう言うと霊夢はため息をついた。聞いた話では八雲紫はいつの間にか姿を消したらしく、霊夢は甲斐甲斐しく紫探しを続けている。理由は本人が語らないためよくわからなかった。
「そのうち見つかるぜ?」
 魔理沙が気楽に言うと、それに声を重ねる者が居た。
「そうですよ。生きていればきっと何処かで会えるものです」
 どこから湧いたのか、例のごとく射命丸が楽しそうにテーブルの脇に立っていた。霊夢の睨みも、迷惑そうなアリスの表情もお構いなく射命丸はアリスの隣に座った。
「なんの用かしら。用がないなら撃つわよ」
「ちょっと、霊夢さんは手が早すぎませんか?」
 霊夢が神速で突き出した銃を、射命丸は苦笑いしながらそっと払いのける。
「ちゃんと用事はあるんですよ。用事というか聞きたいことがあるんですが」
「なんだ?」
「眉唾の話ですから私は信じていないんですが……」
 射命丸がそう焦らすと、魔理沙は興味津々な様子で体を乗り出し、霊夢はさらに不機嫌に射命丸を睨んだ。アリスは表情を変えることもなく、ただ話を聞いている。
「なんでも、この世界に不可思議な力を持っているものがいるらしいんですよ」
「なんだそりゃ」
 勿体ぶった割にどうでもいい話で、依頼の話かと喜んだ魔理沙は肩を落とし、霊夢はあまりのくだらなさに外を向いた。ただ一人、アリスだけぴくりと反応する。
「いやぁ、どんな力なのかわからないですけどね。魔法だとか妖術だとか、とにかく非科学的な力を持った輩がいるという噂でして」
「どうでもよすぎるわ。それを調べてどうなるのよ」
 最高に機嫌の悪い霊夢に、射命丸がニヤリとする。
「それが、それを探しているのが何を隠そう、あの八雲紫という話です」
 霊夢が驚くと思っていたらしい射命丸は、霊夢がさらに表情を険しくするのを見て慌てて言葉を続けた。
「そういう噂があるんですよ。何かあったら教えて下さいね」
 そう、早口に言った射命丸は逃げるようにしてテーブルを立った。霊夢が唸っている。もはや完全に興味を失ったらしい魔理沙は、椅子の背もたれから頭を投げ出して脱力していた。
「……どういうことかしら」
 アリスはそう小さくつぶやく。明らかに紫が探している人物というのは自分だ。
 紫がなぜ力を求めているのか。紫がそれを探しているということは、もしかしたら紫も力を残している可能性がある。それがどういう意味なのか、アリスは思わずテーブルに突っ伏した。
 世界の違和感、幻想郷が大きく変わってしまったこと。それを紫も認識している可能性がある。それを知っていたとして、なぜ紫が力持つ者を大々的に探しているのか、自ら解決のために行動しないのか、気がかりで仕方がない。いつも幻想郷の維持に力を使ってきた紫が、解決のために動かないということ。それがどんな意味を持つのか。
 アリスは冷たいものを感じた。もし仮に紫がこの世界を容認するのだとしたら、力を持つものはどういった存在だろうか。それは明らかに世界のバランスを狂わす。それは従来の幻想郷で言う異変に相当する現象だろう。そんな危険な存在を紫が放置するとは思えない。もし、ばれてしまったらどうなるか。考えるだけで冷や汗が背中を伝った。
 紫が協力者を、危険因子を探している可能性。魔力を使えば紫に探知される可能性がある。すでに探知されているとしたら、それは最悪の事態だ。直接紫が手を出してこないところを見ると、まだ大丈夫だとアリスは自分自身を落ちつけた。
 今後魔法を使わなければ、きっとばれないだろう。仮に、紫が協力者を探しているのならば、その時協力すればいいが、まだ断定出来ない。だとすれば魔力を封印し、なぜ幻想郷がおかしくなったのか考えなければいけない。
「顔色が優れないが大丈夫か?」
 魔理沙の声が聞こえるが、アリスは反応しない。アリスは一人、一体何が幻想郷に起こったのか真剣に考えを巡らせていた。

サンプル終わり
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