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【東方SS】夜桜の前

2012.04.12UP
【東方SS】夜桜の前 アリス魔理沙

花見したいけど、できそうにないからアリスに花見をして貰おうと思うのです。

かわふじ
本文↓


夜桜の前

 朝。
 アリスは新聞を眺めていた。
 天狗である、射命丸文が持ち込んだ新聞記事である。
 夜通し研究をしていた頭を休めるのにはちょうどいい読み物として、アリスは新聞を愛読していた。
 大見出しに目をやると『桜前線到達!』の大きな文字が躍っていた。
 しかし、その下には小さいが目を引く文字で『今年の春は短い!?』と書かれている。
 なんでも、桜が咲いたのはいいことだが、すぐにでも春の嵐が迫っているらしい。
 嵐がやってくれば、すごい確率で桜の花びらは散ってしまうだろう。
「今年のお花見はどうするのかしら」
 アリスは小さく人形に問いかけると、人形は小さく首をかしげた。
 もしかしたら、今年は花見が開催されないかも知れない。
「いや、今夜だぜ?」
 いつの間に上がり込んでいたのか、魔理沙が背後から声をかけてきた。
 人形がしっかりと察知していたので特に驚くことはないが、ノックの一つでも欲しいのが本音だ。
「いつ来たのよ」
「たった今だぜ?」
 魔理沙は反省する色も見せず、むしろ誇らしげにそういって奉仕を脱ぐと、アリスのベッドに大の字になって寝転がった。
「ちょっとくつろぎすぎじゃないかしら?」
 アリスは不機嫌そうにそういうと、魔理沙に目を細めて視線を送った。
 アリスだってベッドにダイブして天井を仰いだ事なんてそう多いことじゃない。
 しかも、こんな暖かい陽気の日だ。
 何だか、とてもアリスは魔理沙がうらやましく思える。
 少しだけ、やってみたい。
「春だからな。魔法使いにゃわからないか」
「そんなことはないわ」
 アリスは新聞を読んでいたテーブルから立ち上がると、ベッドの前で立ち止まった。
 魔理沙が一体何をするつもりなのかと、目を丸くしてアリスを見つめていると、アリスは珍しい事に大の字でベッドに飛び込んだ。
「おいっ」
 ゴヅン。
 アリスが思いっきり飛び込んだ拍子に、魔理沙の頭に思いっきり自分の頭を打ちつけた。
 とっさのことで回避仕切れなかった魔理沙が頭を抱えてのたうち回った。
「なにやってんだよ」
「春だからね」
 ベッドに顔を埋めたアリスもまた、数多を抱えて呟いた。
「意味がわからん」
 ハの字に頭を合わせて二人でベッドに寝転がる。
 春の妙に暑く心地よい光が、ベッドに降り注いでいる。
「どーしたんだ?らしくないじゃないか」
「そうかも知れないわね」
「つかれているんじゃないか?」
 魔理沙は少しだけ頭を浮かせて、アリスが先ほどまで新聞を読んでいたテーブルを見た。
 ずっと研究漬けだったのだろう。
 珍しくテーブルの上は混沌としていた。
 開きっぱなしの魔法書の上に人形のパーツが転がり、その隅で調整中の人形が腰掛けている。
「少し寝たらいいんじゃないか?」
「そうするわ」
 器用にベッドに顔を埋めたままアリスは片手で枕を引き寄せると、その枕に顔を埋めなおした。
 魔理沙がアリスの観察でもしようかと思うよりも早く、アリスは寝息を立てていた。
「そんなに疲れていたのかよ」
 魔理沙の言葉に反応する者はいない。
 隣で眠るアリスの邪魔をしないように、魔理沙はそっとポケットから新聞を取り出して読み始めた。
 射命丸の新聞は幻想郷のほとんどの人間に配られているのだろう。
 魔理沙は、アリスの寝息を聞きながら記事に目を走らせた。
 穏やかな日の光の中でゆっくりと時間が流れた。
 陰の位置がほんの少し移動した頃、魔理沙が新聞を二週した辺りでアリスは目を覚ました。
「帰ったかと思ったわ」
 枕に埋もれたまま、そういうとだるそうに寝返りをうって天井を見上げた。
 眠ってからの時間を見ると、本当に微々たるものだったが、しかし寝なくても平気な魔法使いだ。
 本当に短な時間だったが、ずいぶんと頭はすっきりしていた。
 アリスは、魔理沙の手元の新聞を覗き込む。
「目が覚めたんなら出かけようぜ?」
「どこへ?」
 新聞から目を離さずに、二人は頭をくっつけたまま会話を続けた。
「言っただろ、花見だって」
「こんな時間から?」
「まさか。準備だぜ。こんな急に霊夢一人で準備なんてできるわけがないからな」
「そういえばそうね」
 桜は咲いたばかりだ。
 つぼみがふくらんだかと思ったら、いつの間にか花が咲、すぐに散ってしまうと言うのだ。
 しかも、花見と言えば一番大きな宴会だとも言える。
 一年で一番大きいであろう宴会を霊夢一人で、しかも計画もなくすぐにできるわけがない。
「一人でやらせたら、きっと異変が起きるぜ」
「それも、少しだけ見てみたい気がするわ」
「何いってんだよ。誰にも止められない異変なんておもしろみが無いぜ」
 魔理沙はそういうと、新聞を閉じて立ち上がり、テーブルまで歩いて行くと帽子をかぶった。
 アリスも続いて立ち上がる。
 比較的状態のいい人形を見繕うと、二人で並んで家を出た。
「さて、少しばかし動いてからの酒はうまいからな」
「酔っぱらっても介抱はしないわよ」
「そのときはそのときだぜ。第一私はおまえよりも酒に強いからな」
 二人は雑談しながら飛び上がると、春空をゆっくりと神社の方へ飛んでいった。
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